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健康豆知識

インフルエンザ

 インフルエンザについていくつかのポイントを話したいと思います。

●診断
インフルエンザは検査だけで診断するのではなく総合的に診断します。インフルエンザの患者の1〜2割が簡易検査で陰性になります。大流行時や家庭内での感染が疑われる時などは、検査結果が陰性であっても、あるいは検査せずにインフルエンザと診断することがあります。

●合併症、死亡者数、ワクチン
季節性のインフルエンザの日本での年間死亡者数は5千〜1万人で、ほとんどが高齢者です。高齢者は重症な細菌性肺炎を起こしやすく、自分で呼吸ができず人工呼吸器を付ける状態になることがよくあります。
毎年のインフルエンザのワクチンと5〜6年に1回の肺炎球菌のワクチンを接種することにより、高齢者のインフルエンザによる重症肺炎を80%阻止できるといわれています。高齢者はぜひこの二つのワクチンを接種しましょう。また妊婦やぜんそくなどの基礎疾患のある人は死亡率が高いといわれているため、ワクチンを接種し予防した方が良いでしょう。インフルエンザワクチンで何人死亡と新聞などで報道されることもありますが、死亡の原因のほとんどが他の疾患です。インフルエンザワクチンは安全性が高いワクチンであるというのが全世界共通の考え方です。

●治療
インフルエンザの飲み薬であるタミフルの副作用として、異常行動が取り上げられましたが、公式にはタミフルを投与してもしなくても異常行動の発症率には差がないといわれています。ただし現在は 10歳代の若い人にはタミフルを投与せず、吸入の薬を投与することが多い傾向にあるようです。

西上尾第二団地診療所 山上敬司


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