ぜんそくは、発作性の気道狭窄(きょうさく)(気道が狭くなる)に伴う喘鳴(ぜんめい)(ヒューヒューする)や息苦しさ、咳が特徴で、これらの症状が重くなったり軽くなったり、無症状になったりしながら繰り返します。安静時・運動時に関わらず症状は出ますが、特に夜間や早朝に出やすいのが特徴です。
大人のぜんそくは、いろいろな発病の経過があります。小児期から症状が続く人、小児期にぜんそく症状があったが、症状がなくなり大人になってから再び症状が出てくる人、大人になってから初めてぜんそく症状が出る人などさまざまです。そしていつもはぜんそく症状がほとんどない人でも、風邪をひいた事がきっかけで、咳が長引いたり息苦しくなったりする人もいます。
また、大人の場合ぜんそくに似た症状でも、他の病気が原因で、同じような症状が出ることもあります。例えば、心臓の病気に伴う症状(心臓ぜんそく)、主に喫煙に伴って肺が徐々に壊れて肺の機能が低下する病気(慢性閉塞性肺疾患)、気管や喉(のど)の病気、結核、がんなどの他の肺の病気、薬剤の副作用による咳症状などがあります。特に高齢の人は基礎疾患もあり診断が難しいこともあるので、注意が必要です。
そしてぜんそくと診断された場合、毎日の長期的な治療(内服薬や吸入薬)が必要な事もあるので、自分の判断で中止したりせず、相談しながら医師の指示に従ってください。
ぜんそくに限らず、咳や息苦しさを繰り返したり、症状が長引く場合は、早めに医療機関に相談してください。
(平成28年1月)