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健康豆知識

高齢者のインフルエンザと肺炎球菌肺炎

 毎年冬場に流行するインフルエンザは、12月から翌年3月ごろまでが流行期です。この時期のかぜ症状ではインフルエンザを疑う必要があります。特に65歳以上の高齢者がインフルエンザにかかると脱水や肺炎などで重くなりやすく、時に命を落とす原因にもなりますので注意が必要です。一方で肺炎は常に日本人の死亡原因の上位にランクされています。一口に肺炎といっても原因が不明のものから、細菌・ウイルス・カビ・原虫などの感染とさまざまですが、細菌が原因となる肺炎では、肺炎球菌による肺炎が最も多くなります。慢性疾患を持った患者や高齢者では重症化しやすく時に死に至ります。インフルエンザや肺炎球菌感染に対しては、ワクチンを接種することで予防、また重症化を防ぐことができます。65歳以上の高齢者で基準に合致する人は両ワクチンともに公費の補助が受けられます(詳細は東保健センターまで)。インフルエンザでは抗体ができるまでに2週間以上かかり、抗体は約5カ月効果が続きますので、ワクチンは12月から翌年3月の流行シーズンより前に接種しておくことが重要です。肺炎球菌は種類(タイプ)がたくさん確認されていて、そのタイプの組み合わせで現在2種類のワクチンが市販されています。高齢者には23タイプが入ったワクチンが使用されます。一方、小児に接種されている13タイプが入ったワクチン(高齢者は任意接種)も高齢者への高い効果が認められており、その組み合わせでより良い効果があることが確認されています。高齢者にも国などから早期にこのワクチンの公費補助が開始されることが望まれます。

 

(平成28年11月 榎本医院 榎本哲 )


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