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健康豆知識

突発性難聴

 突発性難聴とは、ある日突然、何の前触れもなく片耳が聞こえなくなる病気で、内耳に障害がおこるタイプの難聴ですが、原因はいまだに不明です。症状のポイントは「突然聞こえが悪くなる」ことで、耳鳴りや目まいが一緒に生じることもあります。一般的には突発性難聴は再発しないとされており、2度3度と繰り返す場合は他の病気(メニエール病や低音障害型難聴など)を鑑別する必要があります。



 難聴が発生してから、できるだけ早期に治療を開始した方が聴力の改善が良好であるとされ、できれば2日以内、遅くとも1週間以内に治療を開始する必要があります。1カ月を経過すると治療困難と考えられています。



 一般的な治療は、安静にすることとステロイド剤(副腎皮質ホルモン)の投与です。これに加えて血流改善剤や、末梢神経の障害を改善するビタミン剤などが併せて使われます。必ずしも入院が必要となるわけではありません。また、内耳の血液循環不全によるものなので、手術などの外科的治療による聴力の改善は望めません。



 突発性難聴に関しては、残念ながら完全な予防法というものはありませんが、内耳の血流循環が悪くならないように、バランスの良い食事や十分な睡眠を心掛ける、耳に大きすぎる刺激を与えない、過度な飲酒や喫煙を避ける、過労やストレスに注意することが必要です。健康状態を良好に保つ生活が大切になります。



 突発性難聴には、早期の診断治療が不可欠です。「聞こえが悪くなった」「急に耳鳴りがして取れない」といった場合、放っておけば治るだろうと軽く捉えるのではなく、必ず耳鼻咽喉科を受診してください。


 

(平成29年9月)


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