骨粗鬆症(こつそしょうしょう)とは、骨の量が減り、質が低下して骨が弱くなり、骨折しやすくなる病気です。
骨粗鬆症になっても、普通痛みはありません。しかし転ぶなどの、ちょっとした弾みで骨折しやすくなります。骨折しやすい場所は、背中(脊椎)、手首の骨、太ももの付け根の骨(大腿骨頚部)などです。骨折を引き起こすと、その部分が痛くなり動けなくなります。また、背中や腰骨がつぶれてしまうと、背中が丸くなったり身長が縮んだりして、歩きづらくなってきます。
体の中の骨は生きています。同じように見えても、新たに作られることと溶かして壊されることを繰り返しています。骨粗鬆症はこのバランスが崩れることで起こり、骨がスカスカになってきます。骨粗鬆症は圧倒的に女性、特に閉経後の女性に多くみられ、女性ホルモンの減少や老化に伴って引き起こされます。他に甲状腺の病気、関節リウマチ、糖尿病、胃切除後、ステロイド剤の長期内服が原因になる場合があります。
治療は内服薬や注射などを行います。骨折した場合は、それに応じた治療が必要です。日本には約1千万人以上の患者がいるといわれており、高齢化に伴ってその数は増加傾向にあります。骨粗鬆症は病状が進んでからの治療が大変ですので予防が大切です。特に閉経後の女性は、整形外科医の定期的な検診をお勧めします。市では「骨粗しょう症検診」を実施していますので、ぜひ活用してください。
【予防方法】カルシウムを十分にとる/ビタミンD、ビタミンK、タンパク質をとる/禁煙し、アルコールは控えめにする/運動、日光浴をする/過度なダイエット、偏食は避ける。
(令和2年7月)上尾ふれあいクリニック