上尾市医師会からのお知らせ

今月の健康

子宮頸がん予防ワクチン(HPVワクチン)

子宮頸がんは、年間約1万人が発症し、約3千人弱の女性が死亡しているがんです。年々
増加傾向にあり、このがんのほとんどは、性交渉で感染するHPV(human papillomavirus
)という発がん性のあるウイルスによって起こります。このため、子宮頸がんは出産年齢
の時期に発症することが多く20代でも発症するがんです。しかし、治療の進歩により、早期発見すれば治癒する可能性が高く、HPVに対してのワクチン投与と子宮頸がん検診で今世紀末には根絶できるといわれています。ところが、子宮頸がん検診の受診率は年々増加していますが、ワクチン定期接種率は1㌫以下と低い水準です。このことが日本での子宮頸がん増加の原因となっています。
HPVワクチン接種が進まない理由は、平成25年に国が積極的にワクチン接種を勧めることを控えたことが原因です。ワクチン接種後におきた頭痛、倦怠感、歩行困難などの多様な症状の原因がワクチンの副反応とされたためでしたが、その後の調査で証拠は認められず、さらに海外での大規模調査でHPVワクチンの子宮頸がんに対する予防効果が報告されたことで、国も令和4年からワクチン接種を積極的に勧めるという方針に戻しました。令和5年4月から新しいHPVワクチン(9価ワクチン)での定期接種が始まり、子宮頸がんの大部分を予防できるようになりました。また、接種機会を逃した人への接種(キャッチアップ接種)も行われています。
医療先進国でHPVワクチン接種率の低い日本だけ子宮頸がんが増加していることから、ワクチン接種を受けることが、がんの予防として重要であることを理解していただければと思います。HPVワチンの情報は、市ホームページで確認できるので参考にしてください。